イギリス ギリシャ オーストリア スコットランドを巡る2週間の旅行日記【後編】

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こんにちは、編集長のseina(@st_0905)です

今回は、ななこさん(@ika75ika )によるイギリス、ギリシャ、オーストリア、スコットランドを巡る2週間の旅行日記の後編。

前編ではロンドン、アテネでの滞在の様子を紹介してくれました。

後編ではギリシャにある美しい島、サントリーニ島とロードス島へ。旅の後半は芸術の街、オーストリアにあるウィーン。魔女の国、スコットランドの首都エディンバラへ……。

日本ではなかなか味わえない別世界への旅を、この記事で存分に味わってください!

▲前編の記事はこちらです

青と白の楽園 サントリーニ島

アテネで2泊した翌日は朝4時に起き、サントリーニ島にむかった。

文字通り雲一つない晴天で、大歓迎されている気持ちになった。ギリシャの海と空と同じ青と、光を受けて輝く白、そして彩りをそえるように激しいピンク色をたたえるブーゲンビリア。すべてが美しかった。

このとき、10月中旬。ギリシャはオフシーズンとのこと。

観光客も少なく(それでも多くいるが)天候も暑すぎず、実はベストシーズンなのではと思うほど。

サントリーニ島とは?

サントリーニ島とは、エーゲ海のキクラデス諸島南部に位置するギリシャ領の島のこと。白壁の家が集まる景色が有名。飛行機でアテネから50分程度の場所にある

もし、ギリシャに旅行にいく方は、無理をしてでもサントリーニ島に足を運ぶべきだと強くオススメする。

とくに「イオ」という町は、静かで夢のような空間を楽しめる。

太陽の光をうけて、海だけではなく、家も光っていた。

「こんな美しいところがあるなんて」と、メアリーと2人で街並みをひたすら歩く。

サントリーニはメインストリートには道路がなく、また崖にそって街が作られているのでデコボコで激しい道を階段で移動する。

なんとなく、現地で何かを食べておきたいと思い入ったアイスクリーム屋さんでは、オリーブ味や、ナントカハーブ味、聞いたこともない果物の味が売っており、とりあえずオリーブ味を選択。

ここで、メアリーに

「私はちいさいころからここにくるのが夢だった、連れてきてくれて本当にありがとう」

と伝え、道の真ん中で歓喜のハグをした。

島から少し離れたところにある、火山にしずむ夕日を階段のヘリに座りながら、2人で人生の話をした。

世界で1番美しい夕日ではないかと思う、光景だった。

サントリーニ島の美しい青い屋根は、毎年塗りなおすそうだ。

だからこそ、この夢のような世界が保たれているのかと納得した。

朝食バイキングでは、山盛りのギリシャヨーグルトがボウルに入っていくつも並べてあり、圧巻である。

私はヨーグルトにハマりすぎて、朝昼夜から間食まで毎食ヨーグルトを食べていた。驚くほどのクオリティだったが、ヨーグルトをひたすら食べていた。

本当に美味しいのだ。絶対に食べてほしい。

まったりと弾力があり、食感はなめらかで酸味は少なめ。店によってはたっぷりのはちみつや、果物が添えられている。

日本のヨーグルト(ギリシャヨーグルトという名前であっても)とは、まったく違う食感だ。

「必ずまた食べるぞ」と、心に決めた。

サントリーニ島を離れる日階段を上っている最中に、後ろから私たちを呼ぶ声が聞こえた。

後ろをみると、なんとアテネで友達になった、シャオジャーハンがいた。

再会に喜び、2人と観光し、ランチをすることになった。

▲シャオとジャーハンは前編に登場しています

2人は戦争で国をおわれ、シャオはアメリカで、ジャーハンはパリで暮らしているという。

私は道中、ジャーハンに「私は後悔している、もっとあなたと話したかった」と伝えた。

すると、

それが人生だ。後悔をするからこそ、自分の人生をよくしようと思うでしょ?
自信を持ち、1つずつ小さいことをするんだ。自分のことを諦めるのだけはダメだ
スモールステップを踏み続けるんだよ、ナナ。私は2人に出会えてとても嬉しいよ。

という言葉を、ゆっくり、英語3歳児の私にわかるまで伝えてくれた。「再会のお祝い!」と評し、2人にご飯をごちそうになった。

レストランの店主は、

「この街には飯が美味しくない店なんてないよ。ギリシャは食材がいいからね」
「でもうちの店が一番おいしいんだ! 君たちはラッキーだね!」

という愉快な言葉をいただいたが、本当に美味しかった。店主の言う通り、食べるものすべてにハズレがない。

どうぞグルメな方は、ギリシャへGOだ。

サントリーニにいた4日間は、本当に夢のような時間であった。

2人と、そして心の中ではサントリーニ島との再会を約束し、次はロドスに旅立った。

30年ぶりの再会! 神話のような中世都市ロドス

サントリーニから、アテネ経由で約3時間。

メアリーの友人が住む島、ロドス島に到着。友人の名前はスピロス。

二人は日本で出会い、同じ研究室でペアを組んでいたとのこと。笑顔が素敵で、全身から優しさあふれる、エネルギッシュな男性だ。

ロードス島とは?

ロードス島とは、エーゲ海南部のアナトリア半島沿岸部にあるギリシャ領の島。ドデカネス諸島に属し、ギリシャ共和国で4番目に大きな面積を持つ。サントリーニ島から飛行機で3〜4時間程度の場所に位置する

▲ユーモアもあり、渡したお土産をさっそく着用してくれた。

彼は、奥さんのシッシーとともに、3日間びっちりとロドスを案内してくれた。まずはスパに連れて行ってもらい、まさにギリシャといった建物の中「ピポ」という小石を並べた床の上を進む。

少し歩くと、エメラルドグリーンの海で水浴びを楽しむ人や、ゆったりと太陽を楽しむ人々がいた。

我らとカフェに入り、日本の文化と言いはりながら、スピロスにLINEを教えた。

いくつもあるカフェメニューで、オススメを聞いたら「ぜひギリシャコーヒーを!」とのことだったので、試してみたら初めての味わいだった。

なんだか、甘くコクの深いエスプレッソのような味わいだ。ギリシャコーヒーは、銅製の小鍋で細かく砕いたコーヒー豆を煮だして入れるそう。また、砂糖は煮だしている時に、大匙1杯ほど入れるのだ。

フツフツと沸騰し、泡が細かく立っている時にサっと小さなカップにコーヒーを移す。コーヒー豆は濾さないので、底にコーヒーが残る。

若い女性の間では、底のコーヒーの残りをみて、占いも楽しんだりするのだとか。

ロドスはビーチがとても美しく、10月であっても水温が適温だそうだ。行くときは、かならずコーヒーを注文すること。そして、水着の準備を忘れないでほしい。

▲こちらは「トウガラシでも海外旅行にいける」という気持ちを、生徒に持ってほしいとのことでトウガラシをきてナイスな写真を撮るメアリー。

その夜のディナーは、スピロスの家でごちそうになった。

もちろん出てくるのがギリシャサラダ(なんと庭で採れたハーブを使用)。そして、キュウリとヨーグルトを混ぜあわせた「ザジギ」というスープ兼ソース(なんにでもかけて食べるのだ。)

▲「ムサカ」という肉とチーズとナスの重ねたパイのようなもの。

ギリシャ料理はすべてが美味しく、つい食べすぎてしまった。

ギリシャのスパイシーな味にハマった方は、お土産には、ぜひギリシャのスパイスを購入してほしい。ザジギが気に入った方は、ザジギミックスを。キュウリと、ヨーグルト、スパイスがあればいつでもザジギが楽しめる。

ちなみに私は山ほど購入し、2年も使用している。

遺跡と騎士団長の館へ

翌日は遺跡と騎士団長の館を見るために、リンドスシティ(ロードス島にある町の1つ)へむかう。

途中、公園には遺跡がゴロゴロ転がっている。

騎士団長の館とは?

騎士団長の館とは、聖ヨハネ騎士団(キリスト教の修道士から成る軍隊)によって7世紀頃に軍事拠点として建設された建物。芸術品やアンティークのすばらしいコレクションが見られる

昔ここで、オリンピックのような競技が行われたらしい。

野生の月桂樹や、オリーブの木が生い茂っていた。

騎士団長の館は壮大で、とても広く、まるで1つの街のようだ。

城壁はなめらかで、中には美術品も展示されており、要チェック!

<騎士団長の館の情報>
【名前】ロードス騎士団のグランド マスターの宮殿
【住所】Ippoton, Rodos 851 00 ギリシャ
【営業時間】月・土9:00〜15:45/火・金8:00〜15:00

夕方からは、リンドスシティへむかう。

日本ではあまり有名ではないが、街並み、海、工芸品、そしてアクロポリスが楽しめるのでいって得しかないだろう。

街並みは少しサントリーニ島に似ているが、こちらはもっとアロウな雰囲気で、白と緑と茶色がマッチするノスタルジックな美しい街。

軒先やいたるところで、ちいさい丸い石が敷き詰められており職人の息吹が感じられる。なにより、工芸品が素晴らしい。1枚1枚手描きのリンドスのお皿は、お値段1,000円からのもあり、手にとりやすい。

もちろん、大皿やミルクポットも最高におしゃれ。ぜひ、手にとっていただきたい。

 遠くから見た姿も壮大だ。

芸術の都オーストリアのウィーン

ロドスを出発し、アテネ経由で約4時間。

オーストリアのウィーンに到着。壮大な建物と、クラシックな雰囲気に驚いた。

まるで、一世代前の映画のフィルムを眺めているような光景だ。

ギリシャとは正反対で、シックな寒い地域と暖かい地域は、人との関わりが皮1枚ふえたような感じだ。

そして面白いのが、パーソナルスペースに入ると、南国のように暖かい。

そんなイメージを持った。

▲その内情を表しているのかはしらないが、信号機はアツアツ。

こういった小さな遊び心が随所にあり、街歩きも楽しめる。現地では、メアリーの娘の同級生でもあった、エンリッケに案内をしてもらった。

彼の住む街がとても綺麗だと聞いていたので、街をみに行く。

まるで絵本のような建造物が立ち並んでいる。

街の横はドナウ川が広がっており、清廉とした香りがする。かの美しき青きドナウは、ドヌーブと発音する。

白鳥も優雅に泳いでいる。

野生動物がうろうろしていて、歩くのが楽しい。

オーストリアといえば、やはり音楽であろう。

エンリッケに頼み、もっとも音響のよいコンサートを予約してと頼む。

どんなコンサートなのだろうかとワクワクして歩く間、街を見上げるとこんな風景である。ワクワクが二倍になるのは当然である。

案内してくれたのは、なんと教会でのカルテットコンサート

教会は音響がよく、間近で演奏を聞けるうえ、観客も少人数のため音も吸い込まれず美しい音色が楽しめるそう。

確かに、間近で聴く演奏や、教会の高い天井に響く音は壮大だった。

狭いからこそ部屋全体に音楽が鳴り響き、4人での演奏とは思えない。場所や装飾の神秘的な雰囲気にも飲まれ気持ちだけはバロック時代だ。

オーストリア・ウィーンといえば、こちらも外せないだろう。

ザッハトルテ&ウィンナーコーヒー!

それも、カフェ・ザッハーにある、この「オリジナル・ザッハトルテ」を食べてほしい。

チョコレート生地に、アプリコットジャムが挟んであり、全体を厚いチョコレ―トでコーティングされている。

甘いのだが少し苦みがあってコクが深い。また、朝から空いているので、ぜひ空いている朝にどうぞ!

<カフェ・ザッハーの情報>
【店名】カフェ ザッハー(Café Sacher Wien)
【住所】Philharmoniker Str. 4, 1010 Wien, オーストリア
【営業時間】8:00〜24:00
【公式サイト】https://www.sacher.com/hotel-wien-2/kulinarik/cafe-sacher-wien/

魔法の町エディンバラへ

3日間のオーストリア滞在。

正直時間がたりず不完全燃焼を感じつつも、3時間ほどのフライトでエディンバラ空港に到着。

ジメジメした空気。

年の半分は雨天というこの国は、魔法使いや魔法生物が住むと言われています。

エディンバラとは?

エディンバラとは、スコットランドの首都のこと。丘の上にある小さな都市

ハリーポッターが書かれた国でもあり、そのカフェにも行ってきた。

その名も「エレファントハウス」。

ここで毎日、作者がハリーポッターを執筆していたらしく、ファンの聖地となっていた。と、思いながらトラディショナルなスコーンを食べた。

<エレファントハウスの情報>
【店名】エレファントハウス(The Elephant House)
【住所】21 George IV Bridge, Edinburgh EH1 1EN イギリス
【営業時間】8:00〜22:00
【公式サイト】https://elephanthouse.biz/menus/

今回案内してくれたのは、メアリーの娘の親友の、エディンバラ大学に通うゼン

将来はまさにハリーポッターのような物語を書くのだとか。楽しみだ。

彼女の案内で、エディンバラ城に到着。

ここは圧倒的な歴史の重みを感じる。戦争についての文献もあり、絶対に見るべきだ。

エディンバラ城とは?

エディンバラ城とは、スコットランドの首都エディンバラにある城のことを指す。古代に建設された歴史ある要塞で、キャッスル・ロック(岩山)の上にあるのが特徴的。エディンバラではシンボル的な存在となっている

長い間戦争があった国だけに、戦争に特化した作りになっている。

外壁は攻め込まれぬような作りだが、大砲は穴から出せるようになっている。

展示品として実際に使用されていた武器。そのときの文献が展示されていて、生々しさも感じる。

時間により、実際に大砲がはなたれる瞬間が見られるらしい。

私は時間があわず見れなかったので、次回再挑戦する。

街には、伝統衣装であるキルトのスカートを履いてバグパイプを吹いているパフォーマーがおり、音楽を聴きながら町をいく。

エディンバラでお土産にオススメなのが「ファッジ」。ファッジとは、硬めのキャラメルのようなおかしで、いろいろなフレーバーがある。

ばらまき用のお菓子に最適で、味はパワフルな甘さ、見た目もかわいい。

ショートブレッドは、正直日本で買えてしまうので、これを一押しとする。ほかに、お酒が好きな方はスコッチウィスキーが板だろう。

地元で作られている日本では入手不可なものや、ばらまき用の小さな瓶に入ったものも、心に残るものになるのではないかと思う。

また、カシミヤ製品、タータンチェックの柄、アラン模様のニットなど。

寒冷地ならではの、カントリーでお洒落な防寒具も一見の価値がある。

スコットランドといえば、スコティッシュミュージックとパブだ。

早く日が落ちるので、夜営業のパブやお酒の産業がとても盛んだ。

パブでは、お客さんかミュージシャンかわからない集まりが、生演奏をしていて大盛り上がりだ。チビチビとお酒を飲みつつ、椅子すらも太鼓のようにあつかう彼らの音楽を楽しんだ。

ただ、英語がある程度喋ることができないと、絡まれたときに対処が難しいので、お店は慎重に選ぶとよい。

<エディンバラ城の情報>
【名前】エディンバラ城(Edinburgh Castle)
【住所】Castlehill, Edinburgh EH1 2NG イギリス
【営業時間】9:30〜18:00
【公式サイト】https://www.edinburghcastle.scot/

とりあえず、旅に行こう

25時間をかけて日本に帰ってきた。

正直、旅は最高に楽しい。価値観が壊れ、そしてお国柄、という独特のルールだったり、言葉のつたなさでのコミュニケーションの難しさで、とても疲れるし葛藤も起こる。

だからこそ、「海外旅行ってこわいよね」と口では言っているけれど、心では何があるのか知りたくてたまらない。そんな人はつべこべ言わず行くべきだ。

(そもそも、海外に興味がない人はこの記事は読んでないはず)

小さな一歩からでいい。まずはどんな国があるのかを知ろう。そして、パスポートを先に取ってしまおう、もちろん10年期限の物を。

月並みだが、時間と経験以上に大切な資産はない。私の旅に付き合ってくれてありがとう。

幸運を祈る!

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この記事を書いた人

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Nanako

ボディーワーカー/ピラティストレーナー/絵描き

北海道札幌市在住。現在はブラジル人女性の経営する英会話スクールに所属。趣味は絵を描くこと、自分の思う美しさを追求すること、カラダを動かすこと、心理とスピリチュアルを学ぶこと、自然で癒されること。絵の作品集を出版し、個展を開くこと。森に癒しのアトリエを構えることを目標としている